分析力を武器とする企業

分析力を武器とする企業のメモ
最近google sitesをテストで使ってて、そっちに載せたものの転機。
どうやらリッチテキスト情報は持ってきてくれないみたいですね。


分析力を武器にする企業の特徴
1.分析力が戦略的優位性のベースになっている
2.分析に組織を挙げて取り組んでいる
3.経営幹部が分析力の活用に熱心である
4.分析力に社運を賭け戦略の中心に据えている


分析力を武器にするまでの五つのステージと特徴、課題、とるべき対策、効投資効果を知るための指標

1.分析力に劣る企業
《特徴》ほぼゼロ、盲目飛行中
《課題》会社では過去に何が起きていたか
《対策》正確なデータを集める
《指標》なし
2.分析力の活用が限定的な企業
《特徴》部分的または場当たり的
《課題》分析力を高めるためにはどうしたらいいか
《対策》データ分析を活用する業務プロセスの数を増やす
《指標》分析力開発への投資効果
3.分析力の組織的な強化に取り組む企業
《特徴》統合的なデータ収集・分析に着手
《課題》いま会社では何が起きているか
《対策》データ分析で得意分野を強化する
《指標》将来の業績と市場価値
4.分析力はあるが決定打に至らない企業
《特徴》全社的に分析力は備わっており、活用もされているが、戦略の柱や絶対的な武器にまではなっていない
《課題》イノベーションの創出や差別化のために分析力を生かすにはどうすればいいか
《対策》分析力を全社で統合的に活用する
《指標》分析力が業績や市場価値を高める重要な要素になっている
5.分析力を武器とする企業
《特徴》全社でデータ分析が徹底され、成果に結びつき、持続可能な競争優位となっている
《課題》次は何が起こるか、次に何ができるか、常に先頭を走るにはどうすればいいか
《対策》分析力のマエストロになる
《指標》分析力が業績や市場価値を高める原動力になっている


分析力が持続可能な競争優位となりうる理由
・まねされにくい
・独創的である
・応用可能である
・ライバルをはるかにしのぐ
・常に新しい


社内プロセスでよく使われるデータ分析手法
・活動基準原価計算(Activity-based costing)
ベイズ推定(Bayesian inference)
組み合わせ最適化(Combinational optimization)
・バイオシミュレーション(Biosimulation)
・制約事項分析(Constraint analysis)
・実験計画法(Experimential design)
・将来価値分析(Future-value anaysis)
モンテカルロ・シミュレーション(Monte Carlo simulation)
・重回帰分析(Multiple regression)
・ニューラル・ネットワーク分析(Neural network analysis)
・テキスト解析(Textual analysis)
・収量分析(Yield analysis)

財務への応用
・決算報告
・EPMとスコアカード
・コスト管理
M&A

製造・品質管理への応用
・総合的品質管理(TQM)
・シックスシグマ

研究開発への応用
・製薬業の治験データ分析
EBM、治療プロトコルの最適化

人事への応用
・採用・報酬・昇進・実績評価などの人事記録


CRMでよく使われるデータ分析手法
カイ二乗検定(Chi-square automatic interaction detection)
・コンジョイント分析(Conjoint analysis)
・顧客生涯価値分析(Lifetime value analysis)
・市場実験(Market experiments)
・重回帰分析(Multile regression analysis)
・価格最適化(Price optimization)
・時系列実験(Time series experiments)


SCMでよく使われるデータ分析手法
・能力所要量計画(Capacity requirement planning)
・需要・供給のマッチング(Demand-supply matching)
・ロケーション分析(Location analysis)
モデリング(Modeling)
・ルーティング(Routing)
・スケジューリング(Scheduling)


分析力を支える三つの要素

・組織戦略
−業績改善の決め手は何か
−自社独自の強みは何か
−戦略を実現する能力があるか
−プロセスの再設定・統合化は可能か
・人
−経営陣のコミットメントは得られるか
−事実を重んじる文化はあるか
−スキル開発は行われているか
−統計分析のスペシャリストはいるか、適所に配置されているか
・技術
−精度の高いデータが収集されているか
−システムは整備されているか


分析力を武器にするまでのロードマップ

・第一ステージ:分析力に劣る
 まずは制度の高いデータを一貫して収集できる環境を整える
 経営陣が様子見→スローパス、第二ステージへ
 経営陣のコミットメント→ファストパス、第三ステージへ
・第二ステージ:分析力の活用が限定的
 部門単位で分析力の開発に取り組み、一定の成果を上げて経営陣の関心を引く
・第三ステージ:分析力の組織的な強化に取り組む
 経営陣が分析力強化に力をいれ、そのためのリソースを配分し、具体的な計画を立てる
・第四ステージ:分析力はあるが決定打に至らない
 経営陣が戦略的な優先事項に分析力の強化を掲げ、全社的に分析力を開発している
・第五ステージ:分析力を武器にする
 分析力を組織的に活用して収益拡大につなげ、継続的な分析力強化に努めている


目標達成までの三つのアドバイス
 ・進捗状況を確認する
 ・優先順位を定める
 ・落とし穴を避ける


ビジネス・インテリジェンス・アーキテクチャの構成要素

・第一ステージ
 データが不十分、またはデータの精度が低い、またはデータの定義が不統一である。システム統合も進んでいない
・第二ステージ
 日々の取引データはきちんと収集されているが、必要なデータが欠落していることが多く、適切な意思決定につながらない。
・第三ステージ
 ビジネス・インテリジェンス・ツールは導入されているが、データが標準化・正規化されておらず、整合性を欠くことが多い。またデータへのアクセスが十分確保されていない。
・第四ステージ
 データの精度が高く、組織横断型のシステムが計画されている。分析プロセスやシステム運用の原則も確立されている。意思決定の一部は自動化されている。
・第五ステージ
 全社的にビジネス・インテリジェンス・アーキテクチャーが整っており、高度な分析プロセスが実行されている。ルーティンな意思決定の多くは完全自動化されている。

データの観点からの六つの要素
1.収集:収集すべきデータの定義、的確なデータの収集および管理
2.変換:データの前処理・変換
3.保存:データおよびメタデータ(データに関するデータ)の保存
4.分析:データの分析
5.表示:データの可視化・加工
6.運用:セキュリティー、エラー検出・処理、プライバシー保護など